こんにちは、panicoです。
パニック症になって、辛くて苦しいこともたくさんありましたが、
病気になったからこそ感じたありがたみや、人のあたたかさがありました。
今回は、私が救われたことばについて、1つ共有したいと思います。
精神科Dr.の上司からの言葉

発症当時複数の仕事をかけもちしていたpanicoは、環境調整のために、1か所医療機関でのお仕事を退職することにしました。
(パニック症になってやめたことの記事で触れています。よろしければぜひ↓)
当時、直属の上司が精神科Dr.だったので、ある日勇気を振り絞って退職の意向をお伝えしました。
Dr.が多忙だったのと、普段はお互いに別の部屋で仕事をしていて、業務上必要最低限のことしか話したことがなく、気軽に話せる関係性ではありませんでした。
当初はパニック症になったことは言わずに退職の意向だけ伝えようとも考えましたが、
理由を聞かれたときに誤魔化せる自信がなかったので、隠さず伝えることにしました。
カウンセラーなのにこころの病気になって恥ずかしかったのと、
自己管理できていない弱いやつだと思われるんじゃないかと、不安でたまりませんでした。
でもどこかで、このDr.なら言っても大丈夫かも、という気持ちがなぜかありました。
「がんばったね」「ひとりじゃないよ」のメッセージ
緊張で何を伝えたかは覚えていません。
パニック症と診断されたこと、環境改善のために退職を考えていることを、
しどろもどろに伝えたと思います。
とにかく、恥ずかしさと申し訳なさでいっぱいいっぱいでした。
そんな私の話をDr.は黙って聴いてくれて、
「そうですか。残念ですがわかりました。」とシンプルに退職意向を受け止めてくださいました。
そして、普段寡黙で口数の少ないDr.が、以下のお話をしてくださったのです。

こころの病気は感染するものではないですよね。でも、日々患者さんとお話していると、『うつる』というと語弊がありますが、患者さんの見ている世界が見えるように感じることがあります。「ああ、あの患者さんが言ってたことはこういうことか、これは辛いよな」って思うんです。周りの精神科医で、同じように言ってる人たちもいます。うつったというより、もともとそういう世界が見えやすい人が精神科医になってるんだと思います。panicoさんがパニック症になったのは、panicoさんがカウンセラーだから、患者さんの話をちゃんと聞いて仕事を頑張ってるからだと思います。精神科医も、カウンセラーも、こころの病気になります。内科医がガンになることがあるのと同じです。
(注:だいたいの内容は同じですが、Dr.の言葉そのものではありません。panicoの受け止めをもとにアレンジを加えています。実際はもっと遠まわしの表現だったと思います(笑))
ですがDr.の言葉を聞いて、とても心が軽くなったのを覚えています。
- こころの病気になったことを恥ずかしく思う必要はないんだ
- 同じような人が他にもいるんだ、ひとりじゃないかも
- Dr.が私の頑張りを見ていてくれたんだ、ありがてぇ・・・
さすが精神科Dr.です。私の不安や恥ずかしさを見抜いていたのですね。
私は、Dr.の言葉から「がんばったね」「ひとりじゃないよ」というメッセージを受け取ったような気がしました。
Dr.の言葉は、私だけじゃなく、多くの人にもあてはまることではないかと思います。
もともとのパニック症のなりやすさは個人差があれど、その時の環境によって、どんな人でもパニック症を発症する可能性はあり、けしてその人が弱いからという理由ではない。
むしろ目の前のことに頑張ってコミットした結果、症状が出てしまったのだ、ととらえる。
(パニックの場合、人間に本来備わった、身体を守る機能が作動している。)
Dr.の言葉は、私に多くの気づきを与えてくれました。
ずっと心に残っていて、回復を支え続けてくれている言葉のひとつとなっています。
自分の中にある、あたたかな言葉、癒しの言葉で、自分を励ます
私の元上司がかけてくださった言葉のご紹介をしました。
元上司からの言葉は、大変に遠まわしで、オブラートに包んだ表現でしたが(笑)、私は、元上司の表情や話し方なども含めて、その言葉を何度も頭の中で繰り返しながら、これは私へのエールなのだ、と受け止めました。症状が落ち着いていた時期だったから、素直に受け止めることができたのかもしれません。心身ともに一番つらかった時期に同じ言葉を聞いていたら、「どういう意味だろう」と「???」で終わっていたかもしれません。
このように、相手があなたに励ましや優しさのつもりで声をかけたとしても、ネガティブに受け取るか、ポジティブに受け取るかは、あなた次第ということになります。調子が悪いときは、何事もネガティブに受け取りがちです。そんな時って、きっとあなたがあなた自身に対して一番、ネガティブな言葉をかけているのだと思います。
人と話すだけで疲れてしまったり、人の優しい言葉を素直に受け取れない時期もあります。それくらいあなたの心と身体は疲れているのだから、まずは自分が自分に対して優しい言葉をかけてあげられるといいですね。(それができたら苦労しませんよね)
外に出て人に会わずとも、本やインターネットで、自分をいたわる気持ちを引き出してくれるような本や記事に出会える時代です。自分にとっての癒しの言葉が、どこに落ちているかわかりません。宝探しにいくつもりで、見つけにいってみてもよいかもですね。
今日も、読んでくださりありがとうございました。



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