パニック発作に原因はないの?
パニック発作についてネットで調べると、こんな内容が出てきます。
- 原因がないにもかかわらず突然~
- はっきりとした理由がないのに突然~
- 明らかな理由なく発生し~
上記のように、「原因・理由がない」と多数のサイトで紹介されていました。
でも本当に原因がないのか?考察してみました。
パニック発作が起こりやすい状況
まず、パニック発作が起こりやすい場所や状況をまとめまてみました。
1.電車・バスなどの公共交通機関

- 閉鎖空間であり、次の停車駅まで降りられないという逃げ場のなさが不安を増幅。
- 混雑時は身動きが取れず、周囲の視線も気になりやすい。
- 特急や快速など、停車間隔が長い車両は特に不安を感じやすい。
2.飛行機・映画館・美容室・歯科医院

- 長時間拘束されることが多く、途中で退出しづらい。
- 周囲に人がいる中で発作が起きることへの「予期不安」が強くなる。
3.人混み・行列・イベント会場

- 密集した空間では「圧迫感」や「過呼吸」を引き起こしやすい。
- すぐに外に出られない状況が恐怖につながる。
4.職場・学校などの責任や期待がかかる場面

- 緊張やストレスが高まると、発作の引き金に。
- 会議中や授業中など、注目される場面では特に不安が強くなる。
1~4の共通点
- 閉鎖空間
- 身体的拘束感
- 他人の存在
panicoは1~4のすべてで、発作を起こしたり予期不安を感じたことがあります。
最初は電車だけだったのに、だんだん不安に感じる場面が増えてしまいました・・・。
発作が起きやすい状況(panicoの場合)
発症前は、満員電車が苦手だったり、人前での発表に緊張したりはしていたけれど、
不安に感じることはありませんでした。
でも発症を機に徐々に不安な場面が増えていき、
予期不安が強くなり、不安な場面を避けて生活するようになりました。
スーパーのレジ待ち列でも息苦しくなってめまいがしたり、
空いている時間帯のバスにも乗れなくて、頑張って歩いたり、
なじみの美容師さんのシャンプーも無理になって、美容室に行かなくなったり。
どうしても電車に乗らなきゃいけない日は、事前に頓服薬を飲むか、お薬を手に握って乗車し、
「自分以外の人達は当たり前に電車やバスに乗れているのに。
こんなにも不安に思っているのはこの中で自分だけなんだろうな。
自分だけおかしいんだな。やっぱり病気なんだな。」
と思いながら、発作が出ないことを願い続けていました。
パニック発作は「脳の誤作動」?
現代の人間の生活は ありえないことだらけ
よく、パニック発作を「脳の誤作動」と表現されますが、
『誤作動なら、正常な作動に戻すべきでは』と思いがちですよね。
panicoも、
どうして電車に乗れないんだろう。どうして急に無理になったんだろう。
と悩む日々の中、どうしたら正常に戻せるんだと考えあぐねていたある日、
ふとこんな考えが浮かんできました。
「いや、そもそも誤作動ではないんじゃ?!むしろパニックになって当然の状況でしょう」
よく考えてみてください。
現代の人間の生活って、動物としての人間という視点でみると、
ありえなくないですか???
先ほどの1~4の状況について、ありえない点をみてみましょう。
1.電車・バスなどの公共交通機関
- あんなに大きな鉄の塊が、鬼スピードで動いているなんて、怖くないですか?運ばれている間、自分で降りることもできない。プロが安全運行してくれているとはいえ、事故が起こらないとは限らない。
- 満員電車なんて、全然知らない人同士が密着して何分も過ごさなきゃいけない。
家族や仲良しの友人だって、パーソナルスペースは確保していたいのに。ありえない!
2.飛行機・映画館・美容室・歯科医院
- 飛行機、空飛んじゃってますよ!鳥・虫以外のものが空飛んでるってありえなくないですか?しかも、一度乗ったら何時間も降りられないんですよ!
- 映画館、知らない人と2時間も暗い密室に居るなんて、よく考えたら怖くないですか?
- 美容室、歯医者さん、椅子に乗せられて、よく知らない人がハサミとかドリルとか持って身体触ってくるんですよ!シャンプーや、歯の治療のときなんか、目隠しされますよね!怖すぎませんか!?
3.人混み・行列・イベント会場
- 知らない人がぎゅっと集まってる状況って、どんな人がいるかわからないし、何かあってもすぐに逃げ出せないし、怖い!触れちゃったときなんて、単純にキモくないですか?
4.職場・学校などの責任や期待がかかる場面
- 良く知らない人同士が集められた環境で、自分が注目される状況って、大昔の狩猟時代でいったら、敵に囲まれた状況と同じじゃないですか?普通に、逃げ出したくなりません?
パニック発作はむしろ脳の正常な反応では?
ほら・・・現代の人間の生活って、ありえないことだらけですよ・・・。
本当は、安心できる仲間と、安心できる空間で、ずっとのんびりしていたいじゃないですか。
でも生きるために、お金稼ぐために、仕事しなきゃいけない。
職場が遠ければ電車やバスに乗らなきゃいけないし、会議があったら話さなきゃいけない。
歯が悪くなったら治さなきゃいけないし、髪が伸びたら切りたいし。
映画だって観たいし、好きなアーティストのイベントにだって行きたいわ。
人間はよりよく生きるために、たくさんのモノを生み出して便利な世の中を作る過程で、
いちいち何でも危険と判断したらやってられないから、
ちゃんと本能の上にフタをして、出てこないようにする能力を身に着けたのかもしれません。
パニック症は、フタが開いちゃって、動物としての本能が出てきちゃった状態なのかも。
フタを閉めようとすればするほど、本能さんはより強い力で出てこようと反発する。
だって、本来は危険で信用できない状況なんだから、自分を守るために、
本能さんも一生懸命出てこようとするよね。仕方ないよね。
だからパニック発作は脳の誤作動じゃなくて、むしろ正常な反応じゃないか。
そんなふうにpanicoは考えるのです。
まとめ:パニック発作の原因は、ある!私たちの身を守るための脳の防衛反応なのかも
パニック発作について調べると、たいてい「原因・理由がないのに~」と記載されていますが、
これは、本能のフタの上に座っていた理性的な現代っ子の自分が
「原因がないのに~」「よくわかんなくてぇ~」って言ってるだけで、
動物的・本能的な自分からみると、原因はちゃんとあるんだと思います。
危険で信用ならない状況だから、発作で知らせて、身を守ろうとしてくれている。
私たちの本能が、私たちを守ろうと必死で、発作を起こしてくれている、
そう考えると、発作を起こした自分の一面も、愛すべき一面に思えてきませんか。

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